はじめての日経225先物⑮ ~実践編(6);ボリンジャーバンド~




新年あけましておめでとうございます。✨🌄✨

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。🎍

2022年最初のテーマはボリンジャーバンドです!😊

前回、前々回と移動平均線のことについて見ていきましたが、その派生インジケーターであるボリンジャーバンドに焦点を当てたいと思います。

こちら、社長がメインで使っているテクニカルになりますので、ボリンジャーバンドに興味を持たれている方も多いのではと思います。

教科書的な使い方をマスターするだけでも社長の日々の分析レポートの捉え方が変わり、より理解が深まると思いますので、一緒に学んでいきましょう!💪🏻

【ボリンジャーバンドとは】

単純移動平均線と標準偏差で構成されており、移動平均線を中心とし、値動きの幅を示す“+1σ、-1σ、+2σ、-2σ、+3σ、-3σ”の合計7本のラインが引かれています。

統計学を応用した値動きの予測ができる上、視覚的にもトレンドの強弱を把握しやすいインジケーターとなっています。

(チャートソフトによっては中心線と±2σのみの3本のボリンジャーバンドもあります。☝🏻)

価格がバンド内に収まる確率を、統計学に基づいて算出したものがこちらです。👀

±1σの範囲内に収まる確率 ⇒ 約68.3%

±2σの範囲内に収まる確率 ⇒ 約95.4%

±3σの範囲内に収まる確率 ⇒ 約99.7%

【なぜ標準偏差が有効なのか・・・】

ばらつきの程度が全く異なっている2つのデータでも、それぞれ平均値を出したら同じ値になった、ということはあり得ますよね。

標準偏差は、このように平均値だけではわからないデータのばらつき具合を知るのに有効で、相場がデータ(=ローソク足)の連続性を持っているからこそ次に付ける価格の変動範囲の予測に役立てられる、ということになります。今の価格が過去一定期間の水準と比べてどうであるかを知ることができ、これがボリンジャーバンドが描く価格の振れ幅(ボラティリティ)ということになります。💎

標準偏差が大きい=平均値から離れているデータが多い=ボラティリティが大きい

標準偏差が小さい=平均値に近いデータが多い=ボラティリティが小さい

トレンド発生時など、価格が大きく動いている相場では次に決まる価格も大きく乖離する可能性があるので、大きく変動するであろう値幅分を加味した予想範囲となり、レンジ相場など、値動きが一定範囲の狭い値幅に収まって推移している場合は、次に決まる価格も同じ水準に留まる可能性が高いと考えられるので、平均値を中心に狭い変動範囲を予想する、ということです。

これを踏まえたうえでチャートに表示させたボリンジャーバンドを見てみましょう。

値動きの大きさで変動範囲が拡大したり、収縮したりしているのがわかります。そして、先ほど示した“95.4%の確率で±2σの範囲内に収まる”を体現しているのもよくわかりますね。理論的に価格はそのほとんどが2σの範囲に収まるはずであり、2σを越えるということは過去の値動きからすれば「異常な価格」であるため、いずれ修正されるという考え方になります。(でも±3σまで達しているところも結構ありますね・・・🤔)

【ボリンジャーバンドの形】

ボリンジャーバンドが表す形状は3パターンに分けられます。✨

・スクイーズ

スクイーズは、レンジ相場にある時に起こります。株価のもみ合いが続き、移動平均線が並行になります。株価の変動が小さくボリンジャーバンドが狭まってきている状況を指します。

この状態では、ボラティリティが少なく価格が上下に行ったり来たりするレンジ相場が発生する傾向があります。そのため、あまり利益を期待できる相場ではありません。

➡株の売買が拮抗しているため値動きを待つことが望ましい

・エクスパンション

エクスパンションはボリンジャーバンドが広がって値動きが起こり、株価が大きく動くことが予測される状況です。スクイーズからバンド幅が広がっていくことは、新しいトレンドに入っていることを示しています。

➡ボラティリティが高く、トレンドが発生しやすい状態のため、利益を大きく狙いやすい相場といえる。(ただし、だましの可能性もあるので注意が必要。)

・バンドウォーク

バンドウォークとは、「±2σ」や「±3σ」のいずれかのラインに沿って株価が動いている状況です。トレンドが一方向に偏っているためトレンド発生の目印になります。

➡トレンドの継続が高まりその方向へより大きく動く傾向があるため、トレンドが発生している方向へ追随すると良い

【活用の仕方】

上記のボリンジャーバンドの形状を踏まえたうえで、主な活用法を見ていきましょう。🔎

理論上、ほとんどの価格が収まるとされる『±2σ』を軸に考えるのが良いです。👌🏻

ただし、あくまでも±2σに収まる確率が95.4%で、そうでない可能性も4.6%あり、実際に大きな急騰、急落場面では±3σまで達することもあることは留意しておかなければなりません。例外的な値動きもあるという前提で、ボリンジャーバンドを使うことが大事です。😉

①順張り型(ボラティリティ・ブレークアウト)

★保合い相場を脱したタイミングでトレンドフォロー

小動きの中でエネルギーを溜めた相場が、ボラティリティの高まりを伴ってバンドを突破した時にトレンドが発生する可能性が高いことを利用するもの。

➡バンドの幅が狭まったところから終値が±2σをはみ出したら、トレンドに追随

②逆張り型

★レンジ相場でのサポレジラインとしてエントリー

各ラインは、サポートライン(支持線)、レジスタンスライン(抵抗線)としても機能する。

価格がボリンジャーバンドの上端を上回っていれば「買われすぎ」、下端を下回っていれば「売られすぎ」のシグナルとなる。

➡価格が-2σ~-3σにきた時に買い、+2σ~+3σにきた時に売り

③バンドウォーク

★トレンドの継続を示唆するサイン

中心線(移動平均線)が急角度の傾きを保ち、±2σ付近で上下動を繰り返しながら、価格が上昇(下降)していく状態をバンドウォークといい、トレンド発生を意味する。

➡トレンドに追随。①や②でエントリーした後、利を伸ばす

一般的なボリンジャーバンドの使い方として、②の逆張りでの活用を解説されることが多いのですが、ボリンジャーバンド開発者のジョン・ボリンジャー氏は、ボラティリティ・ブレイクアウトを使った①順張りでの活用を推奨しています。その理由としては、相場における価格変動は統計学では予測不可能な動きをすることもあると見ているためで、最初はトレンドに追随して活用することをおすすめします。👍🏻

ボラティリティ・ブレイクアウトを使った売買での決済ポイントは、バンド幅が拡大から収縮へと転じるところとなります。

上下のバンドが収縮に転じるということは、相場のエネルギーが放出し切り、トレンドが終わることを意味しているからです。✅

相場の力学では、値幅が小さな膠着状態が続いている相場は次に動くためのエネルギーを溜めていると考えられ、大きく推移する相場ではその溜められたエネルギーを放出している状況と考えます。💪🏻

なので、ボリンジャーバンドが狭まり収縮している場合は、大きく動く前触れであることが多く、逆に、ボリンジャーバンドが大きく拡大した後に収縮する動きは、エネルギーを放出し終えたと言えるのです。

株価の方向性を示すテクニカルチャートには色々な種類があり、一つの指標だけで判断できるほど単純ではありません。エントリー判断をする時は、他のテクニカル指標や投資指標なども含め総合的に見極めることが重要です。

【各時間足チャートでの期間設定】

ボリンジャーバンドは、超短期~長期の投資スタイルまで幅広く使うことができます。😉

中心線の設定値は自由に変えられますが、一般的に20~25SMA(単純移動平均線)が使われます。開発者のジョン・ボリンジャー氏の推奨期間は期間20や21です。

スキャルピングの場合、1分足や5分足では期間20だと長すぎてエントリー機会を逃すこともあり、細かい値動きを追った9や10を好む人もいますが、その場合ブレが大きくなり、だましも期間20よりも生じやすくなります。💨

一般的な設定

ジョン・ボリンジャー氏使用期間:20、21

5分足、15分足適用するスキャルピングトレード向け:9、10、20

日足以上を適用する中期トレード向け:20、21、25

週足以上を適用する長期トレード向け:50、75、100

【高田社長のボリンジャーバンド】

中心線・・・期間25(短期、長期共通)

標準偏差・・・±1,2,3σ表示

デイトレードやスキャルピング、スイングトレード、数か月単位のトレードにもボリンジャーバンドを利用しております。

もみ合い相場なのか、トレンドが発生しているのかを、日足、週足、月足のボリンジャーバンドの形状を確認することで大まかに判断し、売買戦略を決めております。

デイトレード

例えば、もみ合い相場時なら、日足チャートは中心線(25日移動平均線)を挟んで行ったり来たりの値動きになりやすく、+3σ超えが何日も続くような上昇はおらず、-3σ割れが何日も続くような下落も起こりませんので、日足ベースで上がったり下がったりを繰り返す値動きを意識した上でデイトレードを行います。

スキャルピング

スキャルピングについては、1時間足と5分足を中心に判断をしますが、1時間足ベースでももみ合い相場時は中心線を挟んで行ったり来たりの値動きになりやすいですので、この傾向を利用して上がったり下がったりを繰り返す値動きを意識してスキャルピングを行います。

逆にトレンド発生時は、日足ベースで+1σが支えられる形で+2σや+3σに沿う形の上昇や、日足ベースで-1σが上値を抑える形で-2σや-3σに沿う形の下落や、一気に-3σに達する暴落が起こりますので、この傾向を意識してデイトレードやスイングトレードを行います。1時間足ベースでも同様です。

注意点

注意点としては、ボリンジャーバンドの形だけをみるのではなく、その時の相場の状況や、投資家の状況がどのようになっているのかも意識しながら売買をした方が安定した利益を稼ぎ続けることができるようになります。

例えば、バンドウォークの上昇が起こっている時には、投資家の押し目買い意欲が強く、売り方の踏み上げ買いも大量に入っている場合が多いですので、押し目が入ってもすかさず買われることが多く、1日の中で何度も買いのスキャルピングのチャンスがあります。

逆に、バンドウォークの下落が起こっている時や、悪材料に敏感な相場でリスクオフの様相が濃い時には、投資家の戻り売り意欲が強く、買い方の投げ売りも入りやすいですので、戻りが入ってもすかさず売られることが多く、1日の中で何度も売りのスキャルピングのチャンスがあります。

他にはオプションの需給の節目などに注目する方法も有効です。

ボリンジャーバンドの形状は極めて重要ですが、上記のようにその時の相場の状況や、投資家の状況、オプションの需給状況なども併用してみていくことで、売買の精度を上げるようにしております。

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