はじめての日経225先物⑪ ~実践編(2);複数本のローソク足~




こんにちは!

高田資産コンサルのスタッフいてゅーです。🐶🎵

実践編、初回は1本で見るローソク足を取り上げました。

今回はその続き、複数本のローソク足の見方をご紹介したいと思います。💪🏻✨

【ローソク足を複数本で見るとは・・・】

1本だけでも意味があるローソク足を複数本組み合わせて見ることで、前後の関係から相場の勢いや方向性をうかがう手掛かりが得られます。より具体的に相場を予想する一助となるのです。👌🏻

古くからこの組み合わせ手法は評価されており、それぞれ名前がついています。

もちろん、必ずこの通りに動くとは限りませんが、参考にすべき指標の一つとして覚えておいて損はないです! 

1本で見る時と違い、相場の転換点を示すものが多いので、これらのローソク足を見かけたら今後どんな動きになるかもチェックしてみてください。😉

日本っぽい古風な名前が多くておもしろいね

《2本の組み合わせ》

はらみ線

🔷🔷

1本目が長く、1本目のローソク足の実体の中に2本目が収まっているパターン

先に出たローソク足(親)が次に出た小さいローソク足(子)を実体の中に宿した形からこの名前が付いた。①陽線バージョンと、②陰線バージョンがある。

「陽のはらみ線」

1本目の大陽線が、陽線・陰線問わず、2本目を包む形。

いずれも大陽線後の2本目が高値更新できず、値動きも小さい。

『大陽線』はこの後も上昇の継続を意味する、非常に強い形のはずなのに、2本目にそれを否定するローソク足が出たということ

🔷意味🔷

1本目の大陽線で買いが出切ったことを示唆している

🔷対応🔷

高値圏で出現すれば、天井が意識されていることを示唆→売りシグナル

「陰のはらみ線」

1本目の大陰線が、陽線・陰線問わず、2本目を包む形。

いずれも大陰線後の2本目が安値更新できず、値動きも小さい。

『大陰線』はこの後も下落の継続を意味する、非常に強い形のはずなのに、2本目にそれを否定するローソク足が出たということ

🔷意味🔷

1本目の大陰線で売りが出切ったことを示唆している

🔷対応🔷

安値圏で出現すれば、底が意識されていることを示唆→買いシグナル

包み線(抱き線)

🔷🔷

はらみ線とは逆に、1本目が短く、2本目のローソク足の実体の中に1本目が収まっているパターン

後から出た大きいローソク足が、先に出た小さいローソク足を後ろから包み込む様子からこの名前が付いた。①陽線バージョンと、②陰線バージョンがある。

「陽の陰包み」

2本目の大陽線が1本目の陰線を包み込む形

🔷意味🔷

2本目の大陽線で、一気に1本目のローソク足の高値を超えるまで攻め込む買い方の大逆転が起こったということ

🔷対応🔷

安値圏で出現→買いシグナル

「陰の陽包み」

2本目の大陰線が1本目の陽線を包み込む形

🔷意味🔷

2本目の大陰線で、一気に1本目のローソク足の安値を超えるまで攻め込む、売り方の大逆転が起こったということ

🔷対応🔷

高値圏で出現→売りシグナル

毛抜き天井/毛抜き底

毛抜き天井

毛抜き底

🔷🔷

陽線、陰線の組み合わせ問わず、2本の高値/安値が同値となるパターン

同値となることで「毛抜き」のような形になることからこの名前がついた。

値動きが大きいほどダマシが少ないとされる。

🔷意味🔷

毛抜き天井

1本目の高値を超えられず、上昇しようとする買い方の力が落ちてきているということ

毛抜き底

1本目の安値を超えられず、下落しようとする売り方の力が落ちてきているということ

🔷対応🔷

毛抜き天井・・・高値圏で出現→天井を示唆

毛抜き底・・・安値圏で出現→底を示唆

ここからは1本目のローソク足の中心値がキーポイントとなる組み合わせだよ

中心値とは実体の中間。つまり始値と終値の中間ということね!

かぶせ線

🔷🔷

長い陽線の次に陰線が上からかぶさるように出ている状態

1本目の大陽線より上から始まったがその後下落し、1本目の中心値よりも下で終値がつくパターン

2本のローソク足を合体させると上影陽線になる

🔷意味🔷

1本目の陽線の実体が大きければ大きいほど、かぶせ線となるための陰線は大きいものになる(=売りの勢力が大きくならないとかぶせ線は出現しない。)

そのため、「今後売りの方向に進んでいくのでは」という見方になる

🔷対応🔷

高値圏で出現→売りシグナル

切り込み線(切り返し線)

🔷🔷

かぶせ線の反対で、長い陰線の次に陽線が下から切り返すように出ている状態

1本目の大陰線より下から始まったがその後上昇し、1本目の中心値よりも上で終値がつくパターン

2本のローソク足を合体させると下影陰線になる

🔷意味🔷

買いの勢力が大きくならないと切り込み線は出現しないので、「今後買いの方向に進んでいくのでは」という見方になる

🔷対応🔷

安値圏で出現→買いシグナル

差し込み線/入り首線

差し込み線
入り首線

🔷🔷

差し込み線

1本目の大陰線より下から始まってその後上昇し、一時は中心値を超えたものの、最終的には中心値より下で終値がつくパターン

入り首線

1本目の大陰線より下から始まってその後上昇したものの、1本目の中心値を1度も越えられなかったパターン

🔷意味🔷

中心値を一時的に上回ったもののその力強さが持続せず(差し込み線)、または中心線すら届かなかったことから(入り首線)、「買い方の反撃もここまで」という見方となる。

戻り売り・追撃売りの急所となることが多い

🔷対応🔷

下落時の出現→下落継続のシグナル

👉🏻1本目の大陰線の中心値からの距離を見ることで、買い勢力の強さを見極める。

買い勢力は「切り込み線 」>「差し込み線」>「入り首線」となる

《3本以上の組み合わせ》

本間宗久(ほんまそうきゅう)

徳川八代将軍吉宗の時代の1724年(享保年間)に生まれた天才相場師。山形県酒田出身で、大阪や江戸の米市場で活躍し、莫大な富を築いた。

本間宗久はこのローソク足の並びに注目した体系的な相場予測法を構築。それが「酒田五法」。現在でも罫線分析の基本として非常に有名。

【酒田五法(さかたごほう)】

「三山(さんざん)」「三川(さんせん)」「三空(さんくう)」「三兵(さんぺい)」「三法(さんぽう)」という5つのチャートのパターンを基本とする。

それぞれ順番に見ていきましょう。😉✨

三山(さんざん)

相場の天底に出現する上昇(下降)3波のこと。海外でも「ヘッド&ショルダー」の名で知られている。相場が大天井や大底を打って大反転するときによく出るローソク足の形状。

・三山(さんざん)

3つの高値に差がないもの。3回突破できなかった高値はもう超えられないだろうという心理で天井を示唆

・三尊(さんぞん)

三山の真ん中の山が一番高く、三回目の高値が一回目の高値を超えられなかったもの。

・逆三山(ぎゃくさんざん)

3つの安値に差がないもの。3回突破できなかった安値はもう割らないだろうという心理で底を示唆

・逆三尊(ぎゃくさんぞん)

逆三山の真ん中の谷が一番低く、 三回目の安値が一回目の安値を割らなかったもの。

三山
逆三山
三尊
逆三尊

三川(さんせん)

三山は形成されたチャート全体の形状を示すものなのに対し、三川は『川』という字の通り、3本のローソク足の並びに注目した相場の強弱を予測する手法。

酒田五法の中で最もバリエーションがあり、相場の天底を見るときに非常に有効。ここでは最も有名な以下のローソク足を取り上げる。

・明けの明星/宵の明星

3本のローソク足のうち、真ん中のローソク足が1本目、3本目との間にそれぞれ空(窓)を形成した形。相場の天底に出現し、その後の反転の予兆となる

明けの明星
宵の明星

三空(さんくう)

空(=窓)は、突発的なニュースなどで、相場がパニック的に動いたことを示唆。それが3回も続けば、それは行き過ぎたパニックと捉え、逆張りのチャンスと考える活用法。

三空踏み上げ(さんくうふみあげ)

高値圏で、4本の陽線と3つの上方向の空(窓)が連続するパターン→逆張りの売りシグナル

三空叩き込み(さんくうたたきこみ)

安値圏で、4本の陰線と3つの下方向の空(窓)が連続するパターン→逆張りの買いシグナル

三空踏み上げ
三空叩き込み

三兵(さんぺい)

連続する3本の陽線、あるいは陰線を三兵という。

・赤三兵(あかさんぺい)

安値圏で、3本の連続した陽線が出るパターン。強い相場についていく順張りの買いのパターン。

・黒三兵(くろさんぺい)

三羽烏とも言い、高値圏で、3つの連続した陰線が出るパターン。弱い相場についていく順張りの売りのパターン。

・赤三兵の先詰まり(あかさんぺいのさきづまり)

売りの強い抵抗を示唆する長い上ヒゲが、2本目と3本目の陽線についていると、赤三兵の買いパターンが失敗する可能性もある、という示唆になる。

赤三兵

黒三兵(三羽烏)

三法(さんぽう)

三法とは「買い」「売り」「休む」の3つを指し、動かない相場では取引を休んで、相場が動き出したらまた始めるという相場の格言「休むも相場」を表した順張りのブレイクアウトを狙った手法。

・上げ三法(あげさんぽう)

上昇トレンド時、大陽線が出現した後にはらみ線として陰線が3本出現し、その後、高値寄りの陽線が大陽線の高値を超えて終値がつくパターン

・下げ三法(さげさんぽう)

下落トレンド時、大陰線が出現した後にはらみ線として陽線が3本出現し、その後、安値寄りの陰線が大陰線の安値を割って終値がつくパターン

上げ三法

下げ三法
【まとめ】

江戸時代の人が考案したローソク足の組み合わせ手法が時を超え、現代の相場にも通じるなんて、なんだか感慨深いですね。✨✨そしてやっぱり複数本で見る方が、需要と供給の関係がよくわかると思います。そんなにバンバン出てくるものじゃないですが、知っているのと知らないのではやはり差がありそうですね!

この有名な手法があるから意識されるのか、相場に参加する人間の心理が今も昔も変わらないから通用するのか、はたまた両方かわかりませんが、複数のローソク足分析、ぜひ興味を持っていただけたら幸いです。💎

また、これらもいくつか代表的なもののみ、出現率やその後の動きを実際のチャートで見てみたいと思いますのでどうぞお楽しみに!💪🏻

最後まで読んでいただきありがとうございました。😊🎵

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